汗の悩み

せっかく自分以外に多汗症の人がいても、その場で言葉を交わすことができない。多汗症はゲリラ単独ライブ。

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多汗症の自分の周囲には、同じように多汗症で悩んでいる人がいません。7人に1人いる(過去記事:日本人の7人に1人は多汗症、治療法は今後に期待)ということですが、正直そんなにいるのか信じられません。僕自身まだ親しい友人にすら打ち明けたことがないので、多くの方がひた隠しにしているのではないかと思います。

でももし、近しい間柄に多汗症の人がいたとしても、「自分もそうなんですよー」と打ち明けられるだろうかと、ふと思いました。

多汗症の人に出会った経験

実は、もう7,8年ほど前になりますが、商談にきた若手営業の方がまさに多汗症だったことがありました。その商談は、打ち合わせスペースで行われ、かしこまった雰囲気はなく、相手方の製品紹介というシチュエーションでした。

相手:若い営業マン(多汗症)1名

当社:先輩、自分 2名

僕は自分のオフィスであることやお客側の立場だったので、とくにプレッシャーもなく汗への意識はまったくなかったため、平常を保っていました。同席されていた先輩も気さくな方のため、商談はかなりフランクな感じでした。が、相手の若手営業マン(A君とします)は、どうもまだ不慣れな感じで、おそらくひとりでの製品紹介は初めて、といった雰囲気を醸し出していました。

滝汗、ハンカチ、シャワー後のように

商談が進むにつれ、ふと気づくと、A君が何度もハンカチで額の汗を拭いてました。僕は、あー自分と同じ人もいるんだなー、とよくわからない安心感というか、一体感を感じたのを覚えています。

Aくんは、

「自分、汗かきですみません」

と断りながらも、終始たどたどしく製品紹介がなされました。おそらく汗を止めたい気持ちがまさり、心ここにあらずと言った状態だったのではないかと思います。

結局、その後もA君の汗は止まることなく、商談は終わりました。エレベーターホールで見送るときも、A君の髪の毛がシャワーを浴びたようになっていました。我が身を見るようでなんとも言えない想いでした。

多汗症の人に出会ったとき、どうするか?

あのとき、僕は自分も同じ多汗症であることをA君に伝えていません。1対1の商談であれば、もしかしたら打ち明けられたかもしれません。また伝えてあげれば、A君の汗へのストレスは軽減され、発汗が抑えられたかもしれません。ですが、僕は先輩に知られたくないことを優先し、今となっては僕自身がかけられたら嫌な言葉(過去記事「多汗症の人が言われて傷つく言葉、キャッチボールに見えない壁。」)である「ちょっと部屋暑いですよね」などと、フォローしていました。同じ症例を持つ言わば、同士のような存在であるA君に、心ある対応が取れなかったことが残念でなりません。ゆえに今でも覚えているわけです。

先輩は汗をまるで気にもかけていなかった

商談後、A君の汗の話題になるかなと思っていたのですが、驚くほど先輩は汗のことを気にしていませんでした。あれだけ滝汗になっていたのに、です。製品の中身について、あーでもない、こーでもないと思考されていたのです。そりゃそうですよね、目的は製品理解のための商談だったので、当然といえば当然です。

精神性多汗症はみな自意識過剰

多汗症は自分の汗が気になるので、他人の汗にも敏感になるわけです。テレビをみているときに謝罪会見や芸人さんのネタ披露などで額に汗をかいていると、やっぱり意識してしまいます。これはネガティブなカラーバス効果かもしれませんね。汗に意識があるため、汗の情報が飛び込んできてしまう。多汗症ではない先輩にとっては、A君の汗は取るに足りないことだったわけですから。

多汗症発症時にかける言葉

自分はまだ安全圏にいるときに、危険ゾーンにいる相手になんと言葉をかければ症状緩和に役立つのか、今後も考えていきたいです。僕がA君だったら、複数相手のいる商談のなかでカミングアウトされても、おそらく変なプレッシャーとなり、発汗は収まらないだろうと想像します。みなさんはどうでしょうか。

多汗症はまるでゲリラ単独ライブ

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多汗症の人が周囲にいないという現象は、みんなが同じ条件下で発汗するわけではないため、おのおのが発汗のゲリラ単独ライブをしている感じなんじゃないかと思います。だから誰もそのステージには上がれない。多汗症のことを知らない人にとっては、さっきのあれ何だったんだろう?ぐらいの感じになるわけです。

何か「多汗症バッジ」とか、知っている人だけ交わせるものがあると良いなと思います。「その苦しみは君だけじゃない、ここにもいるんだぜ!」というのが伝わる方法がほしい、ライブなんだから声を掛けて応援したい、なんて思う今日この頃です。

 

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